2011年1日目6月29日
早朝より大阪伊丹空港より東京成田空港へ向かう。東京からのツアー参加のため、預けた荷物を一旦受け取り、国際空港第1旅客ターミナル4階北ウィング向かう。
今回は、リネンに関わるいろんな業種の方たちと一緒の旅。嬉しいことに刺繍作家の大塚あや子先生も一緒。また楽しいお話が聞けます。
お互いの旅の目的やお仕事の話しをしながら12時間の長い機内も退屈することなくフランスへ到着。
到着後すぐに、空港から専用バスに乗り換えてパリ郊外のホテルPULLMAN PARIS LA DEFFENSEへ。日本との時差は8時間だけど、今回のサマータイム期間は7時間。
北緯48.5度のパリは、北緯43の北海道札幌より北に位置し、もうすぐ7月とはいえ、朝晩は冷える。
広いバスタブにたっぷりのお湯を溜めて体を温める。部屋は広くて気持ちがよい。パリの夜が更けるのは遅いけれど、明日からのツアーのために早々に眠ることにする。
2日目6月30日
早朝、一人ウォーキングに出かける。長袖のTシャツでも肌寒い。ホテル横の長い階段を上がると、メトロの駅やショッピングセンターに向かう広場に出る。

広場から私達が泊ったホテルの辺りを一望できる。もう少し歩いてみたくて、ホテルの前のビジネス街へと歩き、ラベンダーの花が咲く小さな公園を歩いた。
朝食は女性4人でテーブルを囲む。フレッシュなグレープフルーツジュースは、とても美味しく、時差ボケの眠気も一気に吹き飛んだ感じ。
午前中は自由時間。数人でラ デファンスLA DEFFENSEからメトロでパリ市内まで出かけ、市内観光へ。ノートルダム寺院を訪れ、近くのカフェで昼食をとる。

一旦ホテルまで戻ってバスに乗り込み、再びパリの中心街へ。バスの車窓からパリ市内を楽しみながら、欧州麻連盟(CELC) のコンセプトストアーMERCIとCAMBSを訪れる。

MERCIは、フランスの建物によくある中庭があるショップ。リネンファブリックを使ったキッチン・テーブルリネン、クッションやソファなどがコンセプトごとに紹介されていた。MERCIのリネンは、気取らないナチュラル感や柔らかな手触りが特長。
CAMBSの玄関スペースには、シーズンごとにナチュラルな素材使って飾り付けがされます。今回の訪問時は、天井から吊るされた植物の枝の間にピンポンの羽を飾ったもの。どことなく日本の夏を感じさせるイメージでした。

リネンを使ったニットのタオル類やキッチングッズなどが面白かった。パリで相変わらず人気の日本の南部鉄瓶。白や黄色にペイントされたカラフルなものが並んでいた。
オープンカフェでのどを潤した後、欧州麻連盟(CELC) の本部へ向かう。欧州麻連盟の皆様より温かな歓迎を受ける。
フラックスを原料とする新しい取り組みについてご紹介いただく。事務所内にはリネンの糸や生地の他に、リネンやヘンプの繊維を使って商品化されたものが展示してあった。

高級ブランドとして知られるルイ ヴィトンやカルチェのバッグも丈夫なリネンの糸を使って縫っているそうだ。

「豚の足」Au Did de Cochonというレストランで夕食をする。この店のおすすめ料理を出してくれたようだが、日本人には脂っぽくて、残さず食べるのはキビシイ・・・
3日目7月1日
今日は、フラックスの花を求めて、ノルマンディに向けて出発。
今年は異常気象のため、例年より2,3週間も早く花が咲いてしまったそうだ。バスの車窓から、種になったフラックス畑が延々と続く。

リネンの原料であるフラックスは、「6月がフラックスを育てる。June makes the flax.」という農家の言い伝えがあるように、6月の雨の恵みを受けて、茎丈は100〜120cmほどに成長し,
薄紫のフラックスの花が咲きます。花は1度だけ午前中に咲き、夕方にはしぼんでしまいます。花の開花時期は1年のうちでたった1週間程度なのだそうだ。
花が咲き終わると種になり、茎がグリーンから茶色になるとフラックスを抜き取り、土面に寝かします。

製綿工程を行うスカッチング工場TERRE DE LIN(リネンの土地)を訪れる。

600の農家を束ね、9000ヘクタールから1万ヘクタールもの広大な土地でリネンの作付を行っている。ノルマンディは、ヨーロッパ、世界における重要な作付場所であり、良質なリネンの産地でもあります。
刈り取ったフラックスを1カ月から1ヶ月半の間畑に寝かせて雨露をかけ、ストロー部分と繊維を分離させる。
そしてフラックスを束ね、工場へ運びこみます。長いトラックに積み運ばれてくる様子は、圧巻です。

ドーバー海峡を背景にフラックス畑が延々と続きます。一旦バスから降りて畑に近づくと、種の間にちらほら咲く小さなフラックスの花を見ることができました。

このノルマンディの白い海岸は、ドーバー海峡をはさんで海の向こうイギリスのドーバーの海岸とそっくりな白い海岸です。その昔、イギリスとフランスは地続きだったのだろうと、地球の不思議や雄大さを感じます。
夕食では海の幸をたくさんいただき、楽しいひとときを過ごしました。

4日7月2日
リネン祭りFestival du lin会場へ行く。

会場では、リネンの手作り作品や、手芸用品の他に、アンティークリネンやリネン業者の出店もあり、しばしショッピングを楽しむ。ここではリネンのストールやアンティークのハンカチやサシェ、針刺し、フラックスの種が入った石鹸を買い求める。
ここでの一番のお買い物は、最後に買った薄紫に咲くフラックスの花の写真です。

リネンフェスティバルの会場を後にし、ベルギー コルトレイクへ向かう。今日から4つ星ホテルSandton Hotel Broelに2泊する。

レイエ川沿いにあるエレガントなホテルで、歴史的なBroel Towersに隣接している。早朝5時頃のホテルの前です。まだ静かで誰もいません。

フロントのある1階ロビー周辺は、重厚な石造りでお城の中をイメージさせるような佇まい。各自の部屋を覗いてみると、それぞれの間取りやインテリアが違い、とても面白かった。

穏やかな丘陵地帯が広がる、ベルギー北部のフランドル地方。そのフランドル地方を流れるレイエ川の恩恵を受け、中世に輝ける歴史があるコルトレイク。

町が栄華を極めるのは15世紀、フランドル地方を代表する繊維業の生産地として、おおいに潤いました。町の中心はマルクト広場、広場に響くのは14世紀に建てられた鐘楼の鐘の音です。

石造りの聖母教会は、13世紀に建造された町で最も古い教会です。
早朝の散歩でマルクト広場の市場に立ち寄ってみる。魚や果物、パン、衣類など様々な物が売られていました。ご一緒したお仲間の方が市場でイチゴを買って下さって、皆でで食べながら歩きました。日本より倍近く深いパックに入っているため、朝食のデザートにもなりました。酸っぱくて甘い元気な苺でした。

5日目7月3日
コルトレイク市内をバスの中から観光する。ベルギーの凱旋門ともいえるサンカントネールで記念撮影。

ベルギーからリネンの技術指導をするため来日したというコンスタン オイブレヒトのお墓にお参りする。明治政府の要請により、1889年2月から札幌に生活し、技術指導を行ったそうだ。1923年日本より墓碑が建立された。墓碑には、日本語で「日本亜麻耕作製綿業功労者」と書かれていた。

リネン博物館VLAS MUSEUMを訪れる。創設者であり、FLAX IN FLANDERS(フランダースのリネン)の著者でもあるMr.Bert Dewildeにも会うことができた。

彼は、この分厚い本の中で、リネンに関する歴史や産業について記している。使われていたリネンの製造器具を収集し、リネン博物館で昔の製造工程を紹介している。

夕食を潤紡工場社長宅でバーベキューパーティにご招待いただく。プールサイドでの立食パーティ。この時期は、夜が更けるごとに冷え込んでくるが、日が暮れるのは遅い。辺りは、夕方のようだが時計を見るともう夜の9時。
6日目7月4日
一行でコルトレイク市長を訪れる。市場があったマルクト広場に面して市庁舎が建っています。

通された部屋に入ると、右上部壁面にはフランスに勝利した時の様子が描かれていた。左側には赤や青の色鮮やかなステンドグラスがあり、とても豪華な装飾でした。

コルトレイクにある潤紡工場Jos Vanneste社を訪れる。

ここで作られる潤紡糸の製造工程や絨毯の製造を見学する。水やお湯をくぐらせて作るのは、リネンだけの製造工程なのだそうだ。
4つの国と国境を接するベルギーは、「ヨーロッパの十字路」と呼ばれ、その首都ブリュッセルは、さまざまな民族が交差してきた歴史を持つ町です。

ブリュッセルの中心にある大広場が、グラン・プラスです。世界遺産に登録され「世界で最も美しい広場」と言われています。ひときわ目を引く瀟洒な高い建物が市庁舎、他にもギルドハウスなどの華麗な建物が広場を囲んでいます。

サン・ミッシェル大聖堂は、13世紀から15世紀にかけて建てられたブリュッセルで最も古い教会です。王家とのつながりが深く、王の戴冠式や結婚式が行われる場所でもあります。

そしてブリュッセルの町でひときわ賑わっている場所が、「小便小僧」の像の前です。日本人も良く知っている小便小僧ですが、実物の身長は61cmと、意外と小さいのですね。

街角にたたずむ銅像と思ったら、いきなり動きだして、「はいポーズ」。
アーケード街でガイドさんおすすめのチョコレート店メリーMARYへ行ってみました。「MARY」は、ベルギー ブリュッセルにしかない最も古いベルギー王室御用達のチョコレート店です。
まずちょっと気の張るお土産に、いろんな種類のチョコを詰め合わせたギフト箱入りを選びました。いろんな種類のナッツが丸い形のチョコレートにくっつけた透明のケース入りも見た目が楽しいのでこれもお土産に購入。どちらも美味しくて大変好評でした。
ベルギー王室と日本の王室は、大変仲が良いそうです。「MARY」の二人の店員さんは、「いま日本語を勉強しています。」とのこと。丁寧な日本語で対応してくれました。
ベルギーのチョコレートと言えば、ゴディバ(Godiva)が良く知られていますが日本でも購入できるので、ベルギーのお土産には、「MARY」のチョコレートがおすすめです。
このようにして私のリネンツアーは、全日程を終了しました。
いつもの一人旅と違い、賑やかで有意義な旅でした。フラックスの花が咲く延々と続くフラックスブルーの畑を見ることはできませんでしたが、花も種も刈り取る様子もすべての工程を自分の目で見ることができ、何よりの収穫でした。
リネン専門店ならではの情報を発信していけたらと思います。
2012-01-15 16:46